コミュニケーションカフェを終えて4
昨日の最後にお話しした「心の速さは言葉の速さよりも遅い」という言葉、覚えていらっしゃいますか?
この言葉、とても大きな意味を持っていると思います。
例えば、私たちは日常生活において周囲の人と「コロナは、この先どうなるのだろう」と話し合っていても、そこに電話やメールが届いたら「○○です。お久しぶりですね。それで、例の件ね…」と話し始めます。言葉はすぐに、別の状況へ移っていきますが、「心」はどうでしょうか。コロナのように、世間話を話している場面では、その切り替えもそんなに大変ではないかもしれません。しかし、子どもの進学についての昨夜の家族会議を思い出していたときに、「あのプロジェクトだけど」と話を振られた時に、頭は否応なく急速に切り替わり、適切な言葉も口から出てきますが、心は前の状態を引きずったりしていませんか。おそらく、新しい情報に接したときに、以前の状況と切り離して、公正な判断をすることは難しいのではないでしょうか。
しかし、「心の速さは言葉の速さよりも遅い」ということは、「良い」とか「悪い」とか判断することではなく、当たり前のことではないでしょうか。
私たちの「心」はそれだけ柔らかな壊れやすい、しかしダメージから立ち直ることもできる「強い」ものであるのですから。
ぜひ、大切に扱っていきましょう。