(べつに……)は、何もない?
今日からしばらく、(聞き方)について一緒に考えてみましょう。
まず、あなたに質問です。
(あなたは、相手または周囲の人の話を、きちんと聞いていますか?)
さぁ。あなたはどうですか?
大半の方は、(私は、ちゃんと聞いてあげていますよ)と答えられると思いますが、本当でしょうか。
仕事から猛ダッシュで帰宅し、夕食の準備をしていたら、お子さんが帰ってきました。何だか面白くなさそうです。黙っていましたが、とうとう(今日、放課後に○○君がね……)と、心のうちを話し始めました。子どもは、親の考えを聞きたそうです。しかし、忙しいあなたは、(後で、聞くわね)といいました。子どもは、頷きましたが、夕食後に何も言いませんでした。そこで、あなたは(さっき、話したかったことは何?)と尋ねましたが、子どもは(べつに。もういい)と答えたので、(大したことではないんだ)と、あなたは考え、この話は終わりになりました。
あなたは、タイムラグがあったにしても、子どもの話を聞こうとしました……でしょうか?
本当に、子どもは何もなかったのでしょうか。
もちろん、大人は忙しいです。
大人は、(子どもは、何も考えていない)と思いがちですが、本当にそうでしょうか?
大人が思う以上に、子どもは大人の様子を見ています。ですから、(今は、忙しいから話しちゃいけないんだ)と考えます。
その結果、話せなくなったのだと思います。
では、親はどうすれば良かったのでしょうか?