ちょっと【思いを伝えるために必要なチカラー話す】 コミュニケーションカフェからの抜粋5-①
【自分の気持ちが正しく相手に伝わるためには、どのように話せばよいか】は、永遠の課題ではないでしょうか。
そこで、今回は【思いを伝えるために必要なチカラ】について考えました。
【思いを伝える】と言うと、すぐに【話す】と考えがちですが、【良い話し手は良い聴き手】とも言います。
そこで、【話す】前に【聴く】ことから始めて、今日から【聴く】ことについて考えます。
【話す】編では、以下の4つのポイントにしぼって説明していきます。
Ⅰ 言葉はギフト
Ⅱ 上からではなく横からの目線
Ⅲ ポジティブな表現
Ⅳ 具体的
では、【言葉はギフト】から始めましょう。
Ⅰ 言葉はギフト
ギフトとは、もちろん『贈り物』のことです。
誰でも、大切な人に【贈り物】を渡すときに、投げつけたり乱暴に渡したりはしません。
【言葉】も大切に渡しましょう。
という意味ですかが、さらに次のような深い内容も含んでいます。
1 人は、自分のイメージどおりに動く
小さな頃から、「乱暴だ」と言われて育った子どもは、成長した後も「どうせ、俺は乱暴者だから」と、周囲に乱暴な言動をしてしまい
ます。
人は、自分に与えられた評価を、「自分は○○だから、こうしても仕方ない」と自己を正当化する手段としてしまいます。
(子どもを褒めて育てようという考え方の理由の一端でしょうね)
周囲から「あの人は○○だから」と先入観をもって見られることも問題ですが、このように自分自身で「どうせ私は○○だから」と思い込
んでしまうことは、さらに大きな問題ではないでしょうか。
ここにも、【自己肯定感】を低下させる原因が潜んでいると考えます。
2 人(子ども・同僚・生徒など)は、心のこもった言葉かどうかを見ている。
教員として、またスクールカウンセラーとして勤務していたときに、とても感じたことがあります。
それは、【子どもをなめてはいけない】ということです。
とりわけ、困難校と言われる学校に勤務していたときは、毎日が問題行動をする生徒との闘いの日々でした。
本当にストレスいっぱいの日常でしたが、同時に多くのことを学ばせてもらいました。
例えば、彼らはいわゆる『強い先生』だから言うことを聞き、『弱い先生』だから逆らうわけではありません。
彼らのことを心配し、真剣に考えてくれている先生の言葉には、素直に従っていました。
彼らは極端な例かもしれませんが、私たち自身も相手の言葉を「これは社交辞令だな」「本当に真剣に考えてもらえて有難い」と判断し
ていませんか?
やはり、【心のこもった言葉】で、相手と話し合っていきたいものです。
3 人は、言葉ではなく心を受け止める。
2で話したことと重なるかと思います。
どんなに美辞麗句を並べても、人の心には響きません。
それよりも、話すことが苦手な(言わば朴訥な)人が、絞りだした言葉に私たちは心を動かされます。
【心】を大切に手渡ししましょう。
4 困った人(子)は困っている人(子)
モンスターペアレントという言葉が使われてから久しいと思います。
この問題は、さまざまな要素を含んでいるので、それらについては別の機会にお話します。
ここでは、『保護者に身構えてしまう学校』『学校に身構えてしまう保護者』の間にある壁についてお話します。
どちらの側も、相手を【困った人】と捉えています。
しかし、本当にそうでしょうか。
多くの場合、「私の気持ちを理解してくれない人」=【困った人】と考えているのではないでしょうか。
「私がこんなに苦労して困っているのに、相手は何も困っていない。どうして、私の気持ちを理解してくれない」と、双方が思っている
のではないでしょうか。
本当ですか?
相手は困っていませんか?
私は、困っているのは同じと思います。
しかも、見ている方向は同じです。
すなわち【生徒・子どもが幸せになる】ことではありませんか?
それならば、相手を自分と同じように【困っている人】と、認識を変えてみませんか?
そのためにも、ぜひあなたの言葉を大切に相手に届けてみませんか?
ハピネスでは、こうした身近な問題をもとに、参加者全員で話し合ったり、ロールプレイでスキルの練習をしたりする会【コミュニケー
ションカフェ】を開いています。
リアルでもOnlineでも開催しています。
詳しくは、このHPのトピックスをごらんください。