【子どもの心 若者の心 そして‥】8 本音・正論、言えますか?
前回までは、集団への適応が苦手な子ども及びその周囲の子どもたちへの対応について考えました。
とりわけ、集団の中での【個の尊重と集団の協調性】の兼ね合いの難しさについて取り組んできました。
(関心を持たれた方は、前回までのブログをご覧になってください)
今回は、私が大学生に授業をしている中で感じた「ザラッ」とした感じについて、お話していきます。
事例① 現在、火曜日の4限にさまざまな学部の主に3年生を対象として、教職の授業をしています。また、5限に外国学部の4年生を対象として、ほぼ同じ内容の教職の授業をしています。こちらとしては、どちらの授業もぼほ同じ内容で教えているつもりですが、両者の顕著な違いを感じるようになりました。この大学は公立大学であり、学生の学力レベルは高く、話し合いを中心とした授業に、とても意欲的に取り組んでくれるので、私としては、教えていて充実感を覚えているのですが‥
両者の違い
4限 3年生中心 さまざまな学部の学生が集まっているので、この授業で初めて顔を合わせたという学生も多く、大半は1週間にこの授業だけで会うといった関係である。授業後に提出する『振り返りシート』の記述も、時には「うーん、何も考えていない?」といったものもある。
5限 4年生中心 大半が外国学部学部であり、1年生のころからの友人知人が多い。留学経験や就活・採用試験等で苦労しているからか(学務課の方曰く「言葉遣いや態度が礼儀正しくなってきた」)、きちんとした対応をしている。『振り返りシート』の記述も内容が深まっており、講師自身が触発されるものもかなり見られる。
という両者であり、どちらもチームでの話し合いにおいて、活発な意見交換があります。
しかし、チームごとでの発表の場面では、大きな違いが見られます。
「では、話し合ったことを発表してください」と声をかけると、4限ではパラパラと手が挙がりまが、5限ではまず手は上がりません。
しかし、「では、3班どうそ」と声をかけると、とても内容のある意見が発表されます。
この違いが顕著だったのは、『教育相談』のデモンストレーションに取り組んだときです。
将来、教員になる学生が多いので、教員として実際に取り組む活動の一つである『教育相談』を、チーム内で学生どうしが取り組むとともに、講
師が教師役、学生の中の誰かが生徒役というデモンストレーションを毎年おこなっているのですが、5限は生徒役の立候補がありませんでした。
他大学でも、同じこころみをしていますが(つちらは2年生対象)、こうしたことはなかったので驚きました。一部の学生は、私に気を遣って
「私たちの学年の積極的な子が、この授業にはいないから‥」と声をかけてきましたが、そういうことではないと考えます。
結構、深い問題があるように思います。
さぁ、あなたは、みなさんはどのように思われますか?
次回までに、一度お考えください。
こうした身近な問題をもとに、参加者全員で話し合ったり、ロールプレイでスキルの練習をしたりする会【コミュニケーションカフェ】を開いて
います。
リアルでもOnlineでも開催しています。
詳しくは、このHPのトピックスをご覧ください。