自分の気持ちとの上手な付き合い方~自分を好きになりましょう~15(ナンバー訂正)
【自分の気持ちとの上手な付き合い方】を考えるきっかけ(5月6月7月例会の共通のテーマです)
みなさんは、「日頃は笑って済ませる、ささいな言動に妙にイラついてしまい、自分で自分の心をもて余したり」と言う体験をされたこ
とがありませんか。
時間の経過とともに、薄らいでいってくれるとよいのですが、時には、そうした思いが心の中に沈殿して、次第に心がネガティブな方向
に傾き、人によっては【孤独】や【生きづらさ】を感じることもあるものです。
そんな状況から、自由な自分を取り戻しましょう。
そして、その時に大切にしたいことは、「ネガティブな考えをしてはいけない!」と頑張りすぎるのではなく、自分のなかに
ある『ポジティブな心』とも『ネガティブな心』とも、上手に付き合っていくことです。
そのための考え・スキルについて、3回のコミュニケーションカフェで、取り組んでいきます。
今回からの第2回目6月例会では、『自分を好きになりましょう』に焦点を当てました。
第1部 現在の大学生の人間関係の傾向 (詳しくは、以前のブログをご覧になってください)
1【周囲から好かれたい。嫌われるのが怖い】
2【自分自身よりも、周囲の評価が気になる】
第2部 現在の子どもたちの人間関係の傾向 (同上)
一見仲良さそうだが、その中では、いじめ等友人関係でのトラブルが起こりやすい
その理由としては、『ひとりぼっち』になることを怖れるあまり、嫌な思いをしようとも、『グループから抜け出たい』とは、思わなく
なるという、周囲からの評価にとても敏感になっている子どもたちの姿がみえてきます。
第3部 子どもたちが、【ボッチ】を怖れる理由 (同上)
大学の授業で話し合ったところ、『今から思うと、どうしてもそのグループにいたかったわけではないし、そのリーダーの子をそれほど
好きだったわけでもない。でも、一人でいて「あの子ボッチだね」って言われるのが嫌だった』という意見がありました。
ここには、子どもたちの『自分のプライドを保ちたい』という健気さや、『みんなと仲良くしなくちゃ』『友だちが多いことがいい』と
いった社会の風潮の中で息苦しさを感じていることなど、さまざまな思いで混乱している姿が見られてきます。
第4部 嫌われる勇気を持ち続けられるか?(同上)
『たくさん友人がいる人が素敵』といった社会全体の雰囲気の中では、『みんなに嫌われないようにしなきゃ』と子どもたち(もちろん
大人も)が考えるのは当たり前でしょうが、無理が生じて、『苦しくなったり』『自己嫌悪に陥ったり』等と心身の不調が現れる方の存
在も見逃せません。
その結果、『私なんて‥』『どうせ私は‥』といった言動をされる方を、今までに見かけてきました。
第5部 自己肯定感を取り戻して、自分を好きになりましょう(同上)
『私なんて‥』『どうせ私は‥』なんて、誰にも言って欲しくありません。
もっと、自分自身を大切にしてもらいたいです。
そのために、社会の風潮に流されずに、自分なりの方法で『自己肯定感』を高めることを、一緒に考えていきましょう。
第6部 自己肯定感の基礎知識のおさらい
① なぜ、必要なの?大切なの?(同上)
『自分を認められなければ、他者を認めることができない』からです。
② 大切なものであるだけに生じる悲劇(前回から続く)
『自己肯定感は大切』という意識が高まれば高まるほど、ある問題が明らかとなってきました。
『未成年の死亡原因の1位が自死である』ということです。
どうして、彼等は自ら死を選ぶのでしょうか?
もちろん、自死を選んだ人が100人いたとしたら、100とおりの理由があることでしょう。
しかし、その根底には、通じ合うものがあるように考えます。
例えば、『学校でのいじめによって自死を選んだ』ケースの場合。
前述した『中学校の頃、女子の少人数グループに所属していた。決してリーダーの子を好きだったわけではないが、「あの子ボッチ
ね。かわいそう」と見られるのが嫌で、パシリ扱いされていてもそのグループにいた』という、大学生の文章を覚えていますか?
そうなんですよね。
『バシリ』扱いされるのは、正直とても辛い。
しかし、それはグループ内のことで、表面上は分からない。
それよりも、クラスの他の子たちに「○○さんはボッチなんだ。かわいそう」と思われるほうが辛いと考えるわけです。
そこには、『自分は仲間から大切にされている』と、周囲から思われたいという願いがあります。
その願いが叶わなかったとき、彼女の選択肢の中に『自死』が入ってくるのではないでしょうか。
また、『家庭での虐待等によって自死を選んだ』ケースの場合。
子どもは、『明るく仲が良い家族』の一員でありたいと願っています。
しかし、両親から虐待等があった場合、「私はこの家では大切ではないんだ」=「私はどうでもいい存在」と思ったときに、その子の選
択肢の中に『自死』が入ってくると考えます。
ここから、若者にとっても子どもにとっても(もちろん大人にとっても)『私はどうでもいい人ではない。大切な存在だ』という気持ち
が、生きる上でとても大切なことであり、必要不可欠な要素であることがわかるのではないでしょうか。
こうした身近な問題をもとに、参加者全員で話し合ったり、ロールプレイでスキルの練習をしたりする会【コミュニケーションカフェ】
を開いています。
リアルでもOnlineでも開催しています。
詳しくは、このHPのトピックスをご覧ください。