不登校について考えましょう 24 周囲に気を遣って、大好きなアイスマリームを食べないなんて‥
(スクールカウンセラーとして勤務している相談室の壁を飾り付けしてもらいました)
今まで、『不登校』について考えてきました。
【今までに考えてきたことー不登校の基礎知識】最新データを文科省が発表!
【今までに考えてきたことー不登校の事例①②③】
事例① 中学生 夏の野外学習でのトラブル
事例② 小学生 ママとおばあちゃんの関係を憂える
事例③ 小学生 同じことができない児童への反感
事例④ 中学生 不登校への困り感がない母子
このケースでは、父親の転勤に伴い、家族全員が東京へ戻るということで、私との相談は終結しました。
母親の関心も、生徒の高校進学へと移っていくことで、(生徒を縛るということは変わらないとしても)一般的な親子関係へと、少
しずつ変化していったようです。
ただ、今回のことは根本的な解決とはなっていないので、また違うフェイズで同様なことが起こる可能性はあるかと思います。
表面的には穏やかでしたが、なかなか深い問題かと思います。
(内容については、以前のブログをご覧ください)
これまで、以上のケースについて考えてきました。
最後のケースとして、あるきっかけから背後にある大きな問題が分かってきた事例について考えます。(この事例については、別の
ところで以前にも取り上げていますので、ご存じの方もいらっしゃるかと思います。ご了承ください)
事例⑤ 小学生 家庭内の雰囲気から周囲へ気を遣いすぎる
小学1年のAちゃんが給食を食べてから、スクールカウンセラーのところへ来ました。
SC「今日はカレーライスとアイスクリームでいいね。アイスクリームは好き?」
A 「好きだよ」
SC「アイスクリーム、美味しかったね?」
A 「ぼく、食べてない」
SC「どうして?お腹痛かったの?」
A 「ううん」
SC「じゃ、ジャイアンみたいな乱暴者にとられたの?」
A 「違うよ」
SC「どうして?」
A 「僕は好き嫌いが多くて、カレーのにんじんなんかも残すの。そんな僕が好きなア
イスだけ食べたら、みんなはどう思うかなと思って」
担任の先生が、Aちゃんがクラス内でいじめられたりしていないかと調べましたが、そうしたことは見つかりませんでした。
いかが思われましたか?
ここだけでは、小学1年生なのに、周囲に気を遣いすぎる子どもという印象だけかと思いますが、家庭内に大きな問題がありまし
た。
このケースとよく似た悩みを抱えているお母さん方は、かなりいらっしゃるようです。
次回、考えていきましょう。
こうした身近な問題をもとに、参加者全員で話し合ったり、ロールプレイでスキルの練習をしたりする会【コミュニケーションカフ
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詳しくは、このHPのトピックスをご覧ください。