【適応教室とは?】コミュニケーションが苦手な人との上手な関わり方【不登校に目を向けて】29
今月は、【不登校】について、みなさんと一緒に考えています。
プロローグ
【不登校】についての知識の一例(以下、今回までの内容については、過去のブログをご覧ください)
本論
1 不登校の考え方の変遷
2 文科省による不登校の定義
3 不登校児童生徒数の推移
4 【不登校】の理由
① 学校生活に起因
② 家庭生活に起因
③ 本人の気質に起因
5 学校生活に起因の具体的なケースについて
①被害者のケア
②加害者の指導
③観衆の指導
④傍観者の指導
6 家庭生活に起因の具体的なケースについて
事例① 嫁姑のちょっとした考えの相違から不登校?
事例② 『韓流』は【不登校】に効く?
7 本人の気質に起因の具体的なケースについて
事例① ASD(自閉症スペクトラム)傾向のAくんのケース
8 発達段階で配慮すべきポイント
【小学校】の段階で必要なこと
【中学校】の段階で必要なこと
【思春期の特徴のおさらい】
9 不登校が児童生徒に及ぼす影響
① 学習の遅れ
② 社会的自立の基礎を身に付けにくい
10 不登校への対応策
①個別の発達援助
②学級集団などの学校環境への介入
③親子関係などの家庭環境への介入
(以上については、前回までのブログをご参照ください)
④関係機関との連携
みなさんは、『適応指導教室』という機関・施設をご存じでしょうか。
市町村が設置している、『不登校』の児童生徒のための機関です。
もともとは、『不登校の子どもが学校復帰するため』の組織・機関でしたが、各自治体によって、その設立の目指しているところ・目的が異なってい
るので、現在では『学校復帰』を目指していないところもあるかと思います。
みなさんがイメージしやすい形としては、『公立のフリースクール』といった形でしょうか。
そのうちの一つに、私は教員時代の内の3年間勤務していたので、そこでの生活・子どもとの係り方を中心にお話します。
私が勤務していたところには、『子ども相談』『保護者相談』『子どもの適応活動』という三つプログラムがありました。
では、まずどのような流れで、『不登校』の子どもが適応教室へ通所するようになるかについて、ご説明します。
❶ 学校等から、適応指導教室を紹介され、通所を希望する子ども本人・保護者が見学をする。
❷ 実際に施設を見て、子ども本人及び保護者ともに通所を希望する。
❸ 施設で、子ども及び保護者のインテーク(受理面接)を実施する。
❹ 施設で、子ども及び保護者の状況及びその見立てに合わせて、プログラムを作成する。
例えば、週に1回水曜日の11時から子ども・保護者並行面接と、週2回適応で他の子どもや相談員と一緒に遊んだり勉強したりする。
私が所属していた施設では、勉強はあくまでも自習レベルであり、それよりも『他の子どもや人とのかかわり合い』を重視していました。
❺ 通所する子どもの様子を見て、適時プログラムを変更していく。
❻ 子どもの心身の様子や変化から、適時学校と連絡を取り合い、『学校復帰』に備える。
❼ 学校復帰を果たした後も、さまざまな形で子ども・保護者を支援していく。
といった流れです。
わが子の『不登校』で悩んでいらっしゃる方が、どのように活用されているか等について、次回ご説明します。
こうした身近な問題をもとに、参加者全員で話し合ったり、ロールプレイでスキルの練習をしたりする会【コミュニケーションカフェ】を開いていま
す。
リアルでもOnlineでも開催しています。
詳しくは、このHPのトピックスをご覧ください。